身の回りの環境を整えれば、そこに身を置く自分自身も整うものだ。
住まいの埃はきれいにはらい、庭の掃除をきちっとし、机やテーブルの上もきれいにしておく。心を整え身を動かすというのは、全て養生の助けとなる。
禅の修業においても行住坐臥すべてが修行であるという考え方をするようだが、養生の道も同じということだね。一事が万事だ。
人生長生きすれば、違ったものが見えてくる、味わい深くなってくる。死ぬまで元気に歩むには、日々を少し注意深く生きなさい、とは貝原益軒の思想。そこのところを踏まえつつも、私が手前勝手に益軒の養生訓を解釈して綴ります。当店(養生軒)でお出しするものを、皆さんなりに味わっていただけたら幸いです。 (なお、原文は中村学園図書館が公開しているものを利用しています⇒http://www.nakamura-u.ac.jp/~library/lib_data/a01.html)