2013年2月12日火曜日

外境いさぎよければ、中心も亦是にふれて清くなる

 身の回りの環境を整えれば、そこに身を置く自分自身も整うものだ。

 住まいの埃はきれいにはらい、庭の掃除をきちっとし、机やテーブルの上もきれいにしておく。心を整え身を動かすというのは、全て養生の助けとなる。

 禅の修業においても行住坐臥すべてが修行であるという考え方をするようだが、養生の道も同じということだね。一事が万事だ。

2013年2月9日土曜日

三更をかぎりとすべし



 江戸時代は夜を五つに(五更)に分けていたそうですから、三項というのは夜の11時から2時くらいに当たるようです。まあ日が落ちている時間を五等分するわけですから季節によって、三更が何時に当たるかは微妙に異なります。

 夜、本を読んだり、人と語り合ったりすると、時を忘れて明け方近くになってしまった、などという経験があるよね。しかし三更を限度として、本を読むのも人と話すのもやめよう。
 
 それをすぎて眠らなければ、精神が安定せず、眠れなくなるし体にもよろしくないよ。まあ現代ではそうも言っていられない仕事もあるけど、なるべく睡眠はきちっと取るようにしたいものだね。眠れるときにだらだらと本を読んだり、テレビを見たり、ゲームをしたり、メールをしたり、おしゃべりをしたりして、睡眠を削るなんてことにならないようにね。

2013年2月5日火曜日

心法を守らざれば、養生の術行はれず

 養生といえば、体のことと思い勝ちだけど、体だけでなく心のほうもとても大切なんだね。

 心を落ち着け静かにし、騒がしくしないこと。簡単に怒ったりせず、無闇に慾をかいたりしないこと。どんな状況も楽しむくらいの余裕を持ち、憂いを少なくすること。これらは心を守る方法だね。

 心を養うことと、身を養うことは別々のことではなく、一つの術なんだね。

2013年2月4日月曜日

調息

 普段は無意識に息をしているから、あまり呼吸に注意を払うということはないね。でも呼吸というのは自分の体に気を出し入れする大切な道なんだね。呼吸を荒くすると、気も荒れてしまうのだ。

 調息というのは、息を調えることだね。静かにゆっくりと呼吸をしよう。吐く息をゆっくり長くすれば、鼻の中を空気が通っている感じがしなくなるほどになる。ここまでできるといいね。

 ゆっくりと穏やかな呼吸を心がけていると、気も養われてくるみたいだね。

2013年2月1日金曜日

常に鼻より清気を引入れ、口より濁気を吐出す

 唐の時代、孫思邈(そんしばく)という人が書いた2種類の書、千金要方(30巻)と千金翼方(30巻)を併せて、千金方と呼ぶそうです。この中で書かれている呼吸の仕方が紹介されています。

 常に鼻から清らかな気を引き入れること。そして口から古く濁った気を吐き出すこと。グーッと吸って、ゆっくり吐き出す。出すときは大口を開けず細く開いて、少しずつ吐くこと。

 なお、気を充分取り込んで、出るほうは少なくするイメージらしいのだが、気というものがはっきりしないので、スミマセンが私には説明できません。